夏目漱石の「吾輩は猫である」では、「敬具」が「拝啓」と照応して用いられているが、大町桂月の「書翰文作法」(一九〇六)に「普通、用を弁ずる手紙は、前に、拝啓か、粛啓かを用ゐて、後に、頓首ぐらいでも用ゐれば、それで十分と存候」とあり、「拝啓」と照応して用いるということも、必ずしも一般的ではなかったものと思われる。「敬具」が、一般的な書止めの語となり、「拝啓」と照応して用いられるようになったのは、大正期頃からか。
1 多数の語を集録し、一定の順序に配列して一つの集合体として、個々の語の意味・用法、またはその示す内容について記したもの。語のほかに接辞や連語・諺なども収める。また、語の表記単位である文字、特に漢字を...