不一(読み)フイツ

デジタル大辞泉 「不一」の意味・読み・例文・類語

ふ‐いつ【不一/不乙】

[名]十分に意を尽くしていないこと。手紙の終わりに添える語。不具。不尽。不備。ふいち。
[名・形動]一様でないこと。また、そのさま。
詩画は―にして両様なり」〈漱石草枕
[類語]かしこ敬具敬白謹言拝具草草怱怱頓首不二

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精選版 日本国語大辞典 「不一」の意味・読み・例文・類語

ふ‐いつ【不一・不乙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 )( 不一 ) 同じではないこと。一様でないこと。ふいち。
    1. [初出の実例]「詩画は不一にして両様なり」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉六)
  3. 手紙の結びに添えて、まだ十分に意をつくしていないことを表わす語。不具。不尽。不備。ふいち。〔書言字考節用集(1717)〕 〔翰墨全書‐更換事実

ふ‐いち【不一・不乙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) =ふいつ(不一)
  3. ふいつ(不一)〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕

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普及版 字通 「不一」の読み・字形・画数・意味

【不一】ふいつ

一々せず。不備。書の末語。晋・王羲之〔問慰諸帖、上〕雨し、佳なるや不(いな)や、患無なりや、力書一一せず。羲之問ふ。

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