不二(読み)フジ

デジタル大辞泉の解説

ふ‐じ【不二】


二つとないこと。無二。ふに。
「この不同―の乾坤(けんこん)を建立し得るの点に於て」〈漱石草枕
二つに見えるが、実際は一つであること。ふに。「善悪不二
十分に意を尽くさないという意で自分の文章をへりくだって、手紙の末尾に記す語。ふに。
富士山のこと。

ふ‐に【不二】

仏語。対立していて二元的に見える事柄も、絶対的な立場から見ると対立がなく一つのものであるということ。
ふじ(不二)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

ふじ【不二】

二つとないこと。無二。 「この不同-の乾坤けんこんを建立し得るの点に於て/草枕 漱石
二つでなくて、同一であること。等しいこと。 「塵体の-に達し、滴心の如一を覚るは/性霊集」
手紙の末尾に記して、十分に意を尽くさないという意を表す語。ふに。 → ふに(不二)
◇
富士山のこと。

ふに【不二】

〘仏〙 二でないこと。相対的でないこと。日常的、世間的、人間的な認識では相対立して現れる事柄が、仏教の高度な理解においては統一して捉えられること。また、そのような認識。 「 -の法門」 「凡聖-」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の不二の言及

【二柳】より

…姓は勝見,名は充茂。別号は桃左,三四坊,不二,七杉堂など。加賀国山中の人。…

【ガウダパーダ】より

…弟子がゴービンダ,そのまた弟子がシャンカラと伝えられている。彼に帰せられる《マーンドゥーキヤ・カーリカーMāṇḍūkya‐Kārikā》(別名《ガウダパーディーヤ・カーリカー》)には,覚醒時に経験する現象界は,夢で経験する世界と同じく虚妄であり,真実は不二advaitaであり,個我とアートマンは不異であると,不二一元論が初めて明らかに述べられている。後の章になるほど仏教的色彩が濃く,特に最終章では,世界は識vijñānaの顕現したものであると,仏教瑜伽行派の〈唯識無境〉〈識の転変〉説に酷似した説が見られる。…

※「不二」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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