地図表現の対象となる土地の情報を数値化して磁気テープなどに入力しておき、コンピュータを使って地図の形に表現したもの。一般にコンピュータ・マップ、デジタル・マップともいう。たとえば、空中写真から図化機を用いて土地表面に分布する多くの地点の位置、標高、河川や海岸線、行政界、植生、土地の利用・管理の状況などを入力して、平面の地図だけでなく立体地図(レリーフ・マップ)、地形断面図などを作成することが可能となる。また、たとえば各種の情報をメッシュ(方眼)の区域ごとに数値化して入力しておけば、これらを評価、分類した地図(メッシュ・マップ)を作成することができる。国土地理院では、収集した数値地図データをフロッピーディスクやCD-ROMなどで公表しているほか、インターネットでも情報提供を行っている。
[五條英司]
『秋山実著『地理情報の処理』(1996・山海堂)』▽『高阪宏行・岡部篤行編『GISソースブック――データ・ソフトウェア・応用事例』(1996・古今書院)』▽『山と地図のフォーラム編著『パソコンで楽しむ山と地図』(1997・実業之日本社)』▽『日本地図センター編・刊『数値地図ユーザーズガイド――国土地理院の数値地図利用手引書』第2版(1998)』▽『大竹一彦著『2万5000分の1地図――デジタル化時代の地図』新版(2002・古今書院)』
… 近年,コンピューター技術の発達にともない,写真測量の関連分野でも数値処理が導入されてきた。第1に,(1)写真測量で得られた三次元の座標値などを数値的に記録した数値地図の作成,(2)地理・地質・社会・経済情報など,各種の情報を地図座標をベースに一括管理し,検索・解析を通して種々の情報サービスや計画に用いる地図データベースへの応用,(3)数値記録された地図情報をいろいろな形式で自在に出力する方式などが発達してきている。第2に,コンピューターを利用して写真判読を自動的に行ったり,判読しやすい写真を作る画像処理技術も発達してきた。…
※「数値地図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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