メッシュ(読み)めっしゅ(英語表記)mesh

翻訳|mesh

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メッシュ」の意味・わかりやすい解説

メッシュ
めっしゅ
mesh

粒子の大きさを等級づける呼称。粒子をふるいにかけ、ふるい目の大きさで等級づける方法としてイギリスで標準化された尺度である。長さ1インチ当りの網目メッシュ)の数で表す。メッシュ数200といえば、直径1000分の2インチの針金を1000分の3インチずつ間をあけて張ったもので、長さ1インチに200メッシュあることを示している。

 類似の尺度がアメリカでも用いられ、ふるい番号とよばれる数はイギリスのメッシュ数とほぼ同じである。しかし、ふるい番号で表されたものの目の直径と正確には一致しない。また、イギリスとアメリカの針金ゲージは一致しないので、ふるい番号とメッシュ数の間にもわずかの違いがある。ふるいにはまたタイラー・メッシュ数がある。日本の計量法では粒子の大きさの程度を粒度といい、単位をミリメートルとしている。これは、粒体または粉体の程度を、その粒体または粉体が通過することができる最小標準ふるいの方形網目または円形網目の一辺の長さ、または直径をミリメートルで表した数値である。

[小泉袈裟勝]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メッシュ」の意味・わかりやすい解説

メッシュ
mesh

地域計画都市計画で用いられる地域の分割仕方,また分割されたその1単位。従来,地域計画などにおいては市町村などの行政区画に基づいてデータが収集されることが多かったが,これだと地域の特性を細かく表現できないばかりでなく,市町村合併進行により時系列での連続性が保持されないという問題がある。そこで,あまり広すぎない,ほぼ同じ面積の地区に地域を分割して時系列分析や地域間比較を容易にしようとの目的で設定されたのがメッシュである。日本の場合,国土交通省国土地理院および総務省統計局により作成された標準メッシュは経緯度に基づき,5万分の1地図の縦横を 20等分したもの (面積約 1km2) を1区画としている。

メッシュ
mesh

服飾用語。網地をいう。網,網細工などをもさす。糸を織る,編む,組む,からめるなどしてつくった多角形の目からなり,目の粗いものは透けてレースの効果をもつ。手芸ではボビンレースやニードルポイントレースの地に用いられ,その生産地により大きさ,形が異なる。一般の服飾では,その軽快さ,柔軟さが好まれ,靴,コート,また下着,靴下,運動着などにも普及している。

メッシュ
mesh

ふるいの目の間隔を示す単位。また,粉末の分級に古くからタイラーの標準ふるいが使われたので,粉末粒度を表わす単位にも用いる。1平方インチ内に含まれるふるいの目数で粒度を表わすが,針金の太さがあるので,その寸法は (1/目数) インチより小さい。

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