文殊仙寺(読み)もんじゅせんじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「文殊仙寺」の意味・わかりやすい解説

文殊仙寺
もんじゅせんじ

大分県国東(くにさき)市国東町(くにさきまち)大恩寺にある天台宗の寺。峨眉山(がびさん)(通称文殊山)と号する。本尊文殊師利菩薩(ぼさつ)。国東半島のほぼ中央部に位置し、国東市の中央西部、文殊山の中腹にある。648年(大化4)役小角(えんのおづぬ)の開基によるものとされ、六郷満山末山の本寺として隆盛を極めた。本尊の文殊師利菩薩は、知慧(ちえ)授けの仏であると称し、多くの信仰を集めている。境内地は1979年(昭和54)に国の史跡、瀬戸内海国立公園特別地域に指定され、寺宝の大梵鐘鰐口(ぼんしょうわにぐち)は県の重要文化財に指定されている。本尊は秘仏で、12年ごとに開扉する。

[田村晃祐]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典 日本の地域遺産 「文殊仙寺」の解説

文殊仙寺

(大分県国東市国東町大恩寺2432)
おおいた遺産」指定の地域遺産
文殊山の山腹にある天台宗の寺。日本三大文殊の1つ。本尊の文殊菩薩は12年に1度のみ公開。大分県指定史跡

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

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