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新債務原則 しんさいむげんそくNew Debt Principles

知恵蔵の解説

新債務原則

ワシントンの国際金融協会(IIF:Institute for International Finance)が2005年3月末に発表したもの。正式名称は「新興市場における安定した資本フローと公平な債務リストラのための原則」。IIFのメンバーは60数カ国の300を超える民間の大手金融機関であるが、2年間かけて民間の貸し手とソブリン(政府あるいは中央銀行)の借り手の意見を集約し、新債務原則をまとめた。今後、途上国へのファイナンスにあたって準拠すべき慣行となることを目指しており、情報の開示、貸し手と借り手の緊密な対話などをカバーしている。もっとも、新債務原則自体に拘束力はない。02年にIMFがソブリン債務再編メカニズム(SDRM:Sovereign Debt Restructuring Management)についての提案を行ったが、大手民間金融機関の反対にあって頓挫した。一方、03年にはアルゼンチン政府による一方的な債務再編が開始されるなど、国際的に混乱が見られた。新興市場への民間部門の資金は年間3000億ドルを超える規模に達しており、安定的な資金フローが継続することが必要である。通貨危機発生後の個別対応では結局リスクに過敏な投資家は新興市場への投資に慎重になってしまう。その意味で新債務原則が今後どのように定着していくか、目を離せない。

(絹川直良 国際通貨研究所経済調査部長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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