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新貸金業規制法 しんかしきんぎょうきせいほうmoney lending business act

知恵蔵の解説

新貸金業規制法

多重債務の社会問題化を受けて、貸金業への規制を強化し、「借りすぎ」に歯止めをかける狙いで作られた法律。2006年12月に成立、07年12月から段階的に施行される。目玉は「灰色(グレイゾーン)金利」の廃止。旧貸金業規制法では、貸金業者がお金を貸す際の上限金利は2つあった。違反すれば刑事罰を伴う出資法(年29.2%)と利息制限法(年15〜20%)で、その間が灰色金利と呼ばれた。灰色金利で貸し付けても、借り手が任意で利息を支払っているといった条件を満たせば有効とされる「みなし弁済規定」があったが、これを撤廃。10年6月までに出資法の上限金利を年20%まで引き下げる。利息制限法の上限金利は据え置くが、出資法での上限との間の貸し出しは行政処分の対象となる。他に、過剰貸し付け防止策として「総量規制」を導入。貸金業者からの総借入残高が原則年収の3分の1以内とした。業者には指定信用情報機関への登録と、貸し付け時に借り手の借入残高の確認を義務付けた。金融庁によると、消費者金融の利用者は約1400万人、残高は約14.2兆円に上る。このうち、5件以上の借り入れがあるのは約230万人で、平均債務残高は約230万円に上った。消費者金融会社は灰色金利での貸し付けで高収益を上げてきたが、06年1月に最高裁判所が灰色金利を実質的に無効とする判決を出したことから、貸金業者の規制強化の機運が高まった。同時に、債務者からの過払い金の返還請求が殺到。経営環境は一気に厳しくなり、業界3位のプロミスと7位の三洋信販が経営統合を決定する一方、中堅のクレディアが経営に行き詰まるなど業界の再編・淘汰(とうた)の動きが加速している。

(織田一 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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