(読み)セン

デジタル大辞泉 「旋」の意味・読み・例文・類語

せん【旋】[漢字項目]

常用漢字] [音]セン(漢) [訓]めぐる
ぐるぐるまわる。「旋回旋風旋律回旋螺旋らせん
一回りして帰る。元に戻る。「凱旋がいせん
あちこち回り歩く。「斡旋あっせん周旋
難読旋頭歌せどうか旋毛つむじ旋風つむじかぜ旋網まきあみ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「旋」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] セン
[字訓] めぐる・かえる・たちまち

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
(えん)+疋(しよ)。疋は足をかえして旋る形。〔説文〕七上に「旋するなり。旌旗(せいき)の指麾(しき)するなり」とあり、旗をめぐらして指麾する意とする。周旋とは戦場を馳駆する意で、〔左伝、僖二十三年〕「君と旋せん」とは、戦場で角逐することをいう。のち斡旋の意に用いる。旋はもと反転、両者の間を奔走することをいう。

[訓義]
1. めぐる、めぐらす、旗をめぐらす。
2. かえる、まがる、うねる。
3. たちまち、すみやか。
4. ゆばり。
5. 鐘かけ。

[古辞書の訓]
名義抄〕旋 メグル・ユバリマル・ホシイママ・カヘル/旋子 モトホリ/旋 ハヤヒトクサ 〔字鏡集〕旋 カヘル・マフ・メグル・ホシイママ・ウツ・ヤヤ・ユバリマル・モトホリ

[声系]
〔説文〕に旋声としてなど四字を収める。は回泉、は圜鑪(えんろ)。湯中をめぐらす温酒の器をいう。

[語系]
旋・ziuanは同声。みな旋転する意がある字である。

[熟語]
旋斡旋暈旋淵旋圜・旋温・旋花旋渦・旋回旋廻旋帰・旋・旋曲旋眩旋胡旋踵旋軫旋旋・旋虫・旋転旋濘旋旆・旋反旋避・旋・旋風旋辟旋毛・旋律・旋流
[下接語]
斡旋・渦旋・回旋・凱旋・環旋・規旋・旗旋・旋・急旋・左旋・周旋・虫旋・天旋・転旋・般旋・飄旋・便旋・螺旋・来旋・労旋

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【調子】より

…宮とは〈五音(ごいん)〉の主音をいう),平調(ひようぢよう)(平調が宮),双調(そうぢよう)(双調が宮),黄鐘調(おうしきちよう)(黄鐘が宮),盤渉調(ばんしきちよう)(盤渉が宮),太食調(たいしきちよう)(平調が宮)の6種で,六調子または唐楽六調子という。呂・律については,壱越調,双調,太食調の三つが呂,平調,黄鐘調,盤渉調の三つが律とされているが,管楽器が奏する主旋律に関するかぎり,いずれも理論どおりの音程関係にはなっていない。また黄鐘調は律であるのに,特定の曲にかぎって箏の調弦が呂であったり,逆に呂の太食調の曲でありながら,箏が律の調弦を行うものもある。…

※「旋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android