周旋(読み)シュウセン

デジタル大辞泉の解説

しゅう‐せん〔シウ‐〕【周旋】

[名](スル)
売買・交渉などで、当事者間に立って世話をすること。とりもち。なかだち。斡旋(あっせん)。「下宿を周旋する」
事をとり行うために動きまわること。面倒をみること。
「生肉をな、一斤ばかり持参いたすんで、至極の正味を―いたいてくれ」〈魯文安愚楽鍋
国際法上、国際紛争を平和的に解決するため、第三国が外部から紛争当事国交渉をとりもって援助すること。
ぐるぐると回ること。めぐりあるくこと。周遊。
「ひろく所々を―して」〈洒・雑文穿袋〉

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅうせん【周旋 good offices】

国際紛争の平和的処理方法の一つであって,第三国が紛争当事国の和解のために斡旋すること。つまり,第三国が紛争の内容には立ち入らず,紛争当事国の交渉による解決を勧告したり,あるいは交渉のための会場を提供するなどして,外部から和解を促進するための便宜を図ることをいう。1905年に,アメリカ大統領ローズベルトが日露戦争の当事国たる日露両国に対して周旋を行い,ポーツマス条約を締結させたのはその著名な例である。

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大辞林 第三版の解説

しゅうせん【周旋】

( 名 ) スル
売買や雇用などの交渉で、仲に立って世話をすること。なかだち。斡旋あつせん。 「 -業」 「適当な人物を-しますよ/破戒 藤村
国際紛争の平和的処理方法の一。紛争当事国以外の第三者が当事国間の交渉を進めるために、通信の便宜を図ったり、場所を提供したりするなどの援助を行うこと。
事をなすため立ちまわること。世話をすること。 「甲斐〱しく酒杯の間に-し/鬼啾々 夢柳
あちこちめぐり歩くこと。周遊。 「ひろく所々を-して/洒落本・雑文穿袋」
ぐるぐるまわること。めぐりめぐること。 「みな本証の仏花を-する故に/正法眼蔵」

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精選版 日本国語大辞典の解説

しゅう‐せん シウ‥【周旋】

〘名〙
① (━する) 人の前などである動作をすること。また、なにげない日常の動作。たちいふるまい。
※本朝文粋(1060頃)一二・詰眼文〈三善清行〉「昔与卿同胞而生育。今与卿合体而行蔵。相共周旋。漸六十余歳」 〔孟子‐尽心・下〕
② (━する) ことをとり行なうために動きまわること。奔走して処理すること。
※菅家文草(900頃)九・請罷蔵人頭状「列侍中以周旋」 〔春秋左伝‐僖公二三年〕
③ (━する) あちこちをめぐりあるくこと。周遊。
※本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・秋日遊雲林院〈藤原明衡〉「洞裏幽奇今古伝、被佳客周旋
※古今著聞集(1254)六「管絃のおこり、そのつたはれる事ひさし。始終四時にかたどり、周旋風雨にかたどる」 〔史記‐蒙恬伝〕
④ (━する) 世話をすること。とりもちをすること。面倒をみること。斡旋。
※重刊改修捷解新語(1781)八「こんどは御しうせんおもって、かれこれしゅびよくあいすめまして」
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八「周旋して仙巴多羅買(センバーソロミュー)の病院に入しめ」 〔春秋左伝‐文公一八年〕
⑤ 国際紛争の平和的処理方法の一つ。国際法で、第三国が紛争当事国の交渉をとりもって、外部から援助すること。
※西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉二「普魯士王も魯帝の周旋を以て旧地の半を得たり」
※安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「其代り周旋(シウセン)が欲蔵だから一わりの分じゃア承知しめへが」

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