旋風(読み)せんぷう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

旋風
せんぷう

小規模な回転する風の渦巻で、辻風(つじかぜ)、つむじ風ともいう。砂塵(さじん)を伴う場合は塵(じん)旋風dust whirl, dust devilという。これが海上で発生するときは、海水を吸い上げ、竜巻waterspoutとよばれる。アメリカ合衆国の中部平原地方でみられるものは、やや規模が大きく、トルネードtornadoとよばれる。

[根本順吉]

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デジタル大辞泉の解説

つむじ‐かぜ【旋風】

渦を巻いて吹き上がる。局地的な空気渦巻き。辻風つむじ。せんぷう。

せん‐ぷう【旋風】

渦巻き状の風。直径50メートル以下で、竜巻より小規模のものをいう。つむじ風。つじ風。
社会の反響を呼ぶような突発的な出来事。また、それによる反響。「文壇に旋風を巻き起こす」

つむじ【旋風/×飄】

《「旋毛(つむじ)」と同語源》「つむじかぜ」に同じ。
「彼の頭には不安の―が吹き込んだ」〈漱石それから

つじ‐かぜ【旋風/×辻風】

つむじかぜ。せんぷう。
「俄(にはか)に―の吹きまつひて」〈大鏡・道長下〉

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精選版 日本国語大辞典の解説

せん‐ぷう【旋風】

〘名〙 渦巻状の空気の流れをいう。トルネード、龍巻、台風など。狭義では直径数十メートル以下の小規模なものをいう。また、比喩的に、すばやくて激しい動きの様子や社会を揺り動かす突発的な事件などの形容に用いる。つむじかぜ。つじかぜ。〔撮壌集(1454)〕
※経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後「敵の馬車の側面を突かんと旋風の如く突進せり」 〔高適‐画馬篇〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

旋風
せんぷう
whirlwind

規模の小さな,ほぼ垂直の空気の巻。通常直径 50m以下,寿命は数分程度である。つむじ風ともいう。この規模の大きなものがトルネード竜巻である。風はコリオリの力とは関係がないため,右回りも左回りもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

せんぷう【旋風 whirl wind】

通常,陸上に生じる激しい空気の渦巻で,竜巻よりも規模の小さいものをいい,つむじ風ともいう。直径は50m以下で寿命も数分程度であることが多い。裸地などでは,塵(じん)旋風の現象を伴う。空気の激しい渦巻には,いろいろの規模のものがある。一番小さなものは旋風(または塵旋風)で,つぎに竜巻(またはトルネード),台風(またはハリケーン,トロピカル・サイクロン)などとなる。【竹内 清秀

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世界大百科事典内の旋風の言及

【火事旋風】より

…火事の発生や延焼は,風速,湿度などの気象条件に大きく左右されるが,いったん火事になると,その上で上昇気流ができる結果,新たに局地的な強い風を生じる。大火の場合,しばしば渦を巻く強い風(旋風)となる。関東大震災(1923年9月1日)に際して大火が発生し,本所被服廠跡の空地に火事旋風が起こり,避難していた人など多数の人が犠牲となったことは広く知られている。…

【風】より

…(3)局地風 局地的な地形によって作り出される風を局地風といい,その土地固有の風で〈おろし〉〈フェーン〉〈だし〉などの名で呼ばれている。(4)竜巻 漏斗雲を伴う旋風のことで,不連続線が通過するときや雷雲が発生したとき,あるいは台風の外域などに起こりやすい。その回転風は大気中で見られる最も猛烈な風の一つであるが,その影響する範囲は直径が小さく径路も1~5kmと短いので,きわめて局地的である。…

【かまいたち(鎌鼬)】より

…旋風に乗ってきて人を斬ったり,生血を吸うといわれる魔物。鎌できられたような傷をうけるが,痛みも出血も見られないという。…

※「旋風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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