日本大百科全書(ニッポニカ) 「日給制」の意味・わかりやすい解説
日給制
にっきゅうせい
賃金の支払形態の一つである時間賃金の一種で、1日を単位として支払う方式。現在は月給制が一般的であるが、第二次世界大戦前の生産労働者の多くは日給制であった。今日では、おもに臨時雇用、短期雇用の労働者に対して用いられている。日給制の場合、1日の所定労働時間の労働を終えるごとに支払われるので、日々賃金収入を手にしうる反面、労働日数によって賃金収入が大きく変動するために不安定さを免れえない。なお日給月給制は、基本給を日額で決め、欠勤日数に応じて月の賃金から差し引く方式で、月給制と日給制を結合したものであるが、賃金形態のうえでは月給制に分類されている。
[横山寿一]