日陰の蔓(読み)ヒカゲノカズラ

デジタル大辞泉 「日陰の蔓」の意味・読み・例文・類語

ひかげ‐の‐かずら〔‐かづら〕【日陰の×蔓/日陰の×鬘】

ヒカゲノカズラ科の常緑多年生の蔓性つるせいシダ山野に生え、茎は地をはい、針状の葉がうろこ状につく。茎から細い枝が直立し、長さ約5センチの黄色い胞子嚢ほうしのうの穂をつける。胞子石松子せきしょうしといい、薬用などにする。きつねのたすき。かみだすき。てんぐのたすき。
新嘗祭しんじょうさい大嘗祭だいじょうさいなどの神事に、冠の巾子こじの根もとに1をつけたもの。のちには青糸白糸を組んで作ったものも用いるようになった。かずらがけ。

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精選版 日本国語大辞典 「日陰の蔓」の意味・読み・例文・類語

ひかげ【日陰】 の 蔓(かずら)

  1. 大嘗会などの祭礼奉仕の物忌(ものいみ)しるしとして冠に掛け垂らす、白糸または青糸などを組んで作ったもの。古くは植物ヒカゲノカズラをそのまま用いた。日陰の糸。日陰の組緒。《 季語・冬 》 〔儀式(872)〕
    1. 日陰の蔓〈冠帽図会〉
      日陰の蔓〈冠帽図会〉

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