旧訳(読み)きゅうやく

精選版 日本国語大辞典 「旧訳」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐やく キウ‥【旧訳】

〘名〙
① 昔の翻訳。以前の翻訳。⇔新訳
※心頭語(1900‐01)〈森鴎外〉「哲学上の語の如きは、旧訳の人意に満たざるもの極めて多し」
玄奘(げんじょう)三蔵以前の仏典漢訳仏教では、ふつう「くやく」という。
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「天台妙文句に、鞞羅(へいら)といふ、蓋(けだし)旧訳(キウヤク)の畧ならん」

く‐やく【旧訳】

〘名〙 (「く」は「旧」の呉音) 仏語。一般には、中国唐初の僧玄奘(げんじょう)以前に漢訳された仏典をいう。ただし、古くは西晉以前を旧経、後秦の羅什以後を新経といった。⇔新訳
今昔(1120頃か)七「新訳の経は猶、文詞甚だ美也と云へども、義理淡く薄し。然れば汝猶旧訳(くやく)の経を可持し」

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デジタル大辞泉 「旧訳」の意味・読み・例文・類語

く‐やく【旧訳】

仏語。一般に、唐の玄奘げんじょう以前に漢訳された仏典。鳩摩羅什くまらじゅう真諦しんだいのものが代表的。→新訳2

きゅう‐やく〔キウ‐〕【旧訳】

以前の翻訳。昔の翻訳。⇔新訳
くやく(旧訳)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「旧訳」の意味・わかりやすい解説

旧訳
くやく

新訳」のページをご覧ください。

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