日本歴史地名大系 「春木斎藤氏館跡」の解説 春木斎藤氏館跡はるきさいとうしたちあと 石川県:鹿島郡鳥屋町春木村春木斎藤氏館跡[現在地名]鳥屋町春木守護畠山氏の譜代被官斎藤氏の館跡で、林照(りんしよう)寺境内に比定される。二宮(にのみや)川の西岸、田鶴浜(たつるはま)往来を扼する地点に位置し、南側に空堀・土塁とみられる遺構が残る。一帯は通称タチとよばれ、門前の水田には殿の前(とののまえ)(どうのまえ)の地名もある。館跡に近い小字西の前(にしのまえ)の水田から昭和三〇年(一九五五)中国銭約九万枚の入った珠洲古陶大甕が出土し、館跡との関連が注目される。「朝倉始末記」によれば、永正元年(一五〇四)九月一三日の夜、越前朝倉氏の内訌で惣領の貞景に敗れた一族の元景が「能州ハル木ノ斎藤申処」に落延び、翌年四月四日に病死した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by