昭(漢字)

普及版 字通 「昭(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(異体字)
7画

[字音] ショウ(セウ)
[字訓] あきらか・あらわす

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は召(しょう)。〔説文七上に「日らかなるなり」とする。昭穆(しようぼく)の昭は古くはに作り、がその初文。とは祝して神の降格を求め、これを拝して迎える形。霊威の昭らかであることをいう。文献にはみな昭を用い、〔詩、大雅、雲漢〕「倬(たく)たる彼の雲天の川) 天に昭回す」、また〔書、尭典〕「百姓昭す」のように用いる。西周金文にみえる宮は、康宮大につづいて康宮・康穆宮があり、諸王を順次そのように昭穆に配比し、次第に大に上す定めであったらしく、それが昭穆制の起源をなすものであろう。

[訓義]
1. あきらか、かがやく。
2. あらわれる、あらわす、神霊があらわれる、神霊を拝する。
3. 名、周の金文に康宮・康穆宮の名がある。昭穆の字はまたに作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕昭 ヒカリ・テラス・アキラカナリ・アキラム・ミル 〔字鏡集〕昭 アキラカナリ・アキラム・ヒカリ・テラス・ユタカ・ミル・ツグ

[声系]
〔説文〕に昭声の字として照を収める。昭光の意を以て、火を加えたものであろう。

[語系]
昭・照tjiは同声。(耀)・)・(曜)jikも、みな光明・光耀の意があり、一系の語である。

[熟語]
昭応・昭回昭廓昭煥昭鑒・昭教・昭暁・昭潔昭絢・昭顕昭乎・昭光昭曠昭告・昭察・昭事・昭示・昭時・昭質昭悉・昭・昭章・昭彰・昭昭・昭垂昭世・昭静・昭晰・昭皙・昭雪・昭宣・昭闡・昭然・昭昭代・昭著・昭暢・昭徹昭徳・昭布昭文・昭穆・昭繆・昭昧昭明・昭融・昭庸・昭爛・昭亮・昭臨・昭烈昭朗
[下接語]
英昭・顕昭・孔昭・光昭宣昭・張昭・徳昭・布昭・文昭・明昭


7画

(異体字)昭
9画

[字音] ショウ(セウ)
[字訓] あきらか・たかい

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は召(しょう)。召は祝して神霊を招くことをいう。その霊を迎えて拝することをという。〔説文〕九上に「高きなり」とするが、霊の降格することを金文に「各」といい、文献には「昭格」に作る。また昭穆の昭、昭王の昭を、金文にみなに作る。金文に、にまた日を加える形のものもあり、が昭の初文であることが知られる。

[訓義]
1. あきらか。
2. たかい、すぐれる、まさる。

[語系]
zji、昭tjiはもと同字。のち声義が分化したが、なお同系の語である。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報