是心是仏(読み)ゼシンゼブツ

デジタル大辞泉 「是心是仏」の意味・読み・例文・類語

ぜしん‐ぜぶつ【是心是仏】

人間日常の心は絶対の理法をあらわす心でもあるから、仏そのものである、ということ。
仏の観想を成就した心はそのまま仏と一つである、ということ。

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精選版 日本国語大辞典 「是心是仏」の意味・読み・例文・類語

ぜしん‐ぜぶつ【是心是仏】

  1. 〘 名詞 〙 仏語衆生が仏になれば、衆生の心は、そのまま仏であるということ。即心是仏。即心即仏。
    1. [初出の実例]「『往生論』智光『疏』釈此文云、〈略〉是心是仏者、心外無仏」(出典往生要集(984‐985)大文七)
    2. [その他の文献]〔観無量寿経〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「是心是仏」の意味・わかりやすい解説

是心是仏
ぜしんぜぶつ

仏教用語。『観無量寿経』に出る言葉。いろいろな解釈がある。第1の解釈は,天台智 顗 (ちぎ) によるもので,仏は元来無であって,心浄くなれば仏あり,すなわち心のほかに仏なく,また仏の因なしということ。即心即仏ともいう。第2の解釈は,浄土教の諸師によるもので,心よく仏を想念すれば,想によりて仏身現ずということ。

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