晧台寺(読み)こうたいじ

日本歴史地名大系 「晧台寺」の解説

晧台寺
こうたいじ

[現在地名]長崎市寺町

てら町の南部、大音だいおん寺の北にある。海雲山普昭晧台禅寺と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。慶長一三年(一六〇八)創建で、これより以前に松浦まつら相神浦洪徳あいこのうらこうとく(現佐世保市)の七世亀翁良鶴がキリスト教勢力の強い長崎に来て仏法の興隆を願い、長崎奉行長谷川左兵衛の支援などを得て、風頭かざがしら山麓岩原いわはらに笠頭山洪泰こうたい寺の号をもって創立したという。元和元年(一六一五)肥前佐賀玉林ぎよくりん(龍造寺家菩提寺、現佐賀県大和町)の一庭融頓に当寺を兼帯させ、同四年に同寺末とした。寛永三年(一六二六)幕府の援助のほか船本弥平次・梅野了安からの寄進があって現在地に移転。一庭の評判は広まり、その帰依する者四万八千余人といわれ、同一九年に三代将軍徳川家光および明正天皇と面接、天皇から了外広覚禅師の諡号と紫衣を受け、また海雲山普昭晧台禅寺の号を示された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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