最大持続生産量(読み)サイダイジゾクセイサンリョウ

デジタル大辞泉の解説

さいだい‐じぞくせいさんりょう〔‐ヂゾクセイサンリヤウ〕【最大持続生産量】

生物資源を減少させず、持続的に得られる最大の収量。主にクジラ・魚類などの水産資源に関する漁獲基準の一。漁獲量と自然増との均衡がとれ、総量の減少無しに毎年漁獲可能な最大の量として定義される。持続可能最大収量最大維持可能漁獲量MSY(maximum sustainable yield)。

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百科事典マイペディアの解説

最大持続生産量【さいだいじぞくせいさんりょう】

魚資源は鉱物資源や石油資源とは違って,毎年新しい個体が誕生する。この資源の増加分に当たる量だけを漁獲するのであれば,資源は常にもとの量を保ち,漁業者は毎年持続的に漁獲することができる。この毎年持続可能な最大の漁獲量(生産量)を,最大持続生産量Maximum Sustainable Yieldといい,MSYと略称される。 これは漁業資源管理の基礎となる概念で,乱獲による資源の減少を防ぐために国連は,海洋法条約第61条で,200カイリ水域のうち排他的経済水域内における生物資源管理の目標にMSYを掲げている。このほかMSYを基礎にして,経済・社会および生態学的考慮を取り入れた適正量を管理基準にするという考え方を最適生産量Optimum Yieldといい,OYと略称する。米国の200カイリ法には,この考え方が採用されている。 また漁獲量の代りに,生産額からそれを得るのに要した費用を引いたときの利益を最大にすることを漁業管理の目標にすべきであるとする考え方を最大経済生産量Maximum Economic Yieldといい,MEYと略称する。→漁獲可能量規制資源管理型漁業

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世界大百科事典内の最大持続生産量の言及

【捕鯨】より


[資源管理]
 現在の資源管理では,各鯨種の系統群,資源量,再生産の3点を十分考慮したうえで捕獲枠の設定およびその他の規則(体長制限,漁期制限,授乳中の雌の捕獲禁止など)が鯨種・系統群別(マッコウクジラではさらに雌雄別)に実施されている。 1975年から実施の基本的管理方式は,資源の最大持続生産量(MSY)を基準とした〈三分類管理方式〉と呼ばれるものである。この方式は生物資源の復元力を利用したもので,各鯨種資源(系統群別)を持続生産量((加入率-自然死亡率)×資源量)が最大になる資源水準(MSY水準)に近づけるように捕獲枠が規定される。…

※「最大持続生産量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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