月寒(読み)つきさむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「月寒」の意味・わかりやすい解説

月寒(つきさむ)
つきさむ

札幌市豊平区(とよひらく)の一地区。1961年(昭和36)札幌市と合併した旧豊平町の中心地区。明治初年に盛岡農民が入植し、その後第七師団第二五連隊が置かれた。国道36号に沿う台地には商店街が形成されて市南東部の繁華街となっている。反面、月寒川沿いの月寒公園や、動物衛生研究所(北海道支所)など、広い緑地も残されている。なお月寒を「つきさっぷ」と読むのはアイヌ語チキシャフ小川)に拠(よ)り、国鉄(現、JR)千歳(ちとせ)線の駅は月寒駅(つきさっぷえき)(1973年廃止)と称した。

[奈良部理]


月寒(つきさっぷ)
つきさっぷ

月寒

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百科事典マイペディア 「月寒」の意味・わかりやすい解説

月寒【つきさむ】

北海道札幌市豊平区の一地区。旧豊平町の中心街もと〈つきさっぷ〉と呼んだ。丘陵性の草原台地に北海道農業試験場畜産部(旧月寒種羊場)があり,有畜農業の試験研究が行われ,メンヨウ,牛,馬,豚,キツネなどを飼育。また羊ヶ丘展望台を含む一部観光地として開放
→関連項目札幌[市]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「月寒」の意味・わかりやすい解説

月寒
つきさむ

北海道中西部,札幌市豊平区の南東部,月寒丘陵 (標高 30~40m) にある地区。アイヌ語のツキサップに「月寒」の字をあてていたが,近年「つきさむ」と読まれるようになった。 1961年旧豊平町が札幌市に編入されるまで,町の中心地であった。 60年頃から住宅地化が進み,札幌の中心市街地と接続。南東の羊ヶ丘には,農林水産省北海道農業試験場とヒツジの放牧風景を眺望できる羊ヶ丘展望台がある。

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世界大百科事典(旧版)内の月寒の言及

【札幌[市]】より

…市域面積は1121km2で人口100万人以上の大都市の中では全国で最も広い。市街地の大部分は石狩平野南西部の豊平(とよひら)川の扇状地上にあり,南・西部には藻岩(もいわ)山手稲山が,東には月寒(つきさむ)台地や野幌(のつポろ)丘陵が連なり,北は泥炭地を含む沖積低地となっている。すでに安政年間(1854‐60)には和人の移住がみられたが,本格的な集落の成立は北海道開拓使の札幌本府が建設された1869年(明治2)以降である。…

※「月寒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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