月舟寿桂(読み)げっしゅうじゅけい

精選版 日本国語大辞典 「月舟寿桂」の意味・読み・例文・類語

げっしゅう‐じゅけいゲッシウ‥【月舟寿桂】

  1. 室町後期の臨済宗の僧。別号幻雲・中孚道人。近江(滋賀県)の人。法を正中祥端に嗣ぎ、文芸正宗龍統に受けた。善応寺建仁寺南禅寺などの住持歴任漢学仏典に通じ、詩文にすぐれ、五山文学末期の代表者。著に「月舟和尚語録」「幻雲文稿集」など。天文二年(一五三三)没。

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改訂新版 世界大百科事典 「月舟寿桂」の意味・わかりやすい解説

月舟寿桂 (げっしゅうじゅけい)
生没年:1470-1533(文明2-天文2)

室町後期の五山禅僧。別に幻雲,中孚道人と号す。近江の人。磯野の楞厳寺正中祥瑞に参じ,その法を継いだ。越前朝倉氏の庇護を受けて善応寺,弘祥寺に住し,1510年(永正7)3月5日建仁寺,のち南禅寺に住した。晩年建仁寺妙喜菴の一華軒に隠居し,杜詩,三体詩を宮中に説いた。1533年12月8日寂。64歳。著作に《月舟和尚語録》《幻雲文集》《幻雲詩稿》《幻雲疏稿》《摩訶師子吼集》《続錦繡段》《蒲根(ほこん)》等がある。
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朝日日本歴史人物事典 「月舟寿桂」の解説

月舟寿桂

没年:天文2.12.8(1533.12.23)
生年:文明2(1470)
室町時代の臨済宗の僧,五山文学僧。近江(滋賀県)の人。江見伊豆守の子。幻雲,一華和尚とも称する。初め大徳寺派岐庵宗揚に参じ,次いで幻住派の正中祥端に参じ,その法を継ぐ。正中は諸方の林下の密参に参じた人であるが,月舟もまた曹洞宗宏智派と行動を共にし,同派との関係から越前朝倉氏の外護を受けるに至る。学芸は天隠竜沢と共に正宗竜統から受けること大であり,正宗の蒲室疏の注釈を訂補し,『蒲葉』『蒲根』を編んだ。著作に『月舟和尚語録』『幻雲文集』『幻雲疏稿』『幻雲詩稿』がある。

(飯塚大展)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「月舟寿桂」の解説

月舟寿桂 げっしゅう-じゅけい

?-1533 室町-戦国時代の僧。
臨済(りんざい)宗。近江(おうみ)(滋賀県)楞厳(りょうごん)寺の正中祥端(しょうちゅう-しょうたん)の法をつぐ。天隠竜沢(てんいん-りゅうたく),正宗(しょうじゅう)竜統らに学芸をまなんで詩文をよくし,五山文学者として知られる。永正(えいしょう)7年京都建仁(けんにん)寺の住持となった。天文(てんぶん)2年12月8日死去。近江出身。俗姓は江見。号は幻雲,中孚道人。著作に「幻雲文集」「月舟和尚語録」など。

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