朝田寺(読み)ちようでんじ

日本歴史地名大系 「朝田寺」の解説

朝田寺
ちようでんじ

[現在地名]松阪市朝田町

光福山延命院と号し、天台宗本尊地蔵菩薩朝田あさだの地蔵さんとして知られる。平安時代当地に練君長者という者がおり、その本願により弘法大師により創建されたとされる。本尊は大同二年(八〇七)弘法大師が伊勢参宮の際練君長者の要請により彫上げたものといわれている。榧材の一木造、高さ一メートル六九センチ、翻波式の衣文に特徴をもち、地蔵菩薩としては最古様式を示すものといわれる。国指定重要文化財。

本堂ならびに山門は慶安五年(一六五二)に創建された。いずれも和様を主体としながら唐様をとり入れて、桃山風を残した建物で県指定文化財。書院は元禄一二年(一六九九)建立とされ、書院造定型を伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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