朝鮮半島非核化宣言(読み)ちょうせんはんとうひかくかせんげん

百科事典マイペディア 「朝鮮半島非核化宣言」の意味・わかりやすい解説

朝鮮半島非核化宣言【ちょうせんはんとうひかくかせんげん】

1991年12月に朝鮮民主主義人民共和国首席金日成大韓民国盧泰愚大統領との間で合意された宣言で,南北朝鮮における核兵器の製造,保有,配備の禁止を定めたもの。1992年2月に発効。南北朝鮮は1990年9月の国連同時加盟後まもなくの同年12月の南北朝鮮首相会談において〈南北間の和解不可侵および交流,協力に関する合意書〉を交わし,1953年以来の休戦状態を〈南北間の強固な平和状態〉に変えることに合意。これにより南北双方は朝鮮半島の非核化と南北共存への道を探ることになったが,北朝鮮国内の核施設の査察問題(核査察)をめぐる国際原子力機関IAEA)との対立から,1993年3月北朝鮮は核拡散防止条約からの脱退を表明。その後アメリカのカーター元大統領の仲介による米朝会談を通じてIAEAへの復帰に合意(1994年10月)したが,その間に金日成主席が死去(1994年7月)したこともあって,宣言に盛られた南北相互査察の推進については,その後進展していない。
→関連項目朝鮮半島エネルギー開発機構

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