改訂新版 世界大百科事典 「木曾岬」の意味・わかりやすい解説
木曾岬[町] (きそざき)
三重県北東部,桑名郡の町。1989年町制。人口6855(2010)。木曾川河口の三角州地帯にある輪中集落。古い集落は1585年(天正13)の大地震で覆没し,現在の集落は寛永年間(1624-44)に知多半島から移住して成立した。以前は西の木曾川,東の鍋田川に挟まれた紡錘形の孤島であったが,1959年の伊勢湾台風の災害復旧で鍋田川が廃川となり,愛知県と陸続きになった。民家は堤防内高地と内部微高地に集まり,耕地には排水機を設置するなど水害対策に努力している。施設園芸による野菜栽培と米作を中心とした農業が基幹産業で,特にトマトの生産は県下有数である。名古屋と四日市を結ぶ名四国道(国道23号線)の開通に伴って都市近郊型に姿を変えつつある。
執筆者:上田 雅子
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