ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雅子」の意味・わかりやすい解説
雅子
まさこ
第126代天皇徳仁の皇后(在位 2019~ )。外交官の父小和田恆と,母優美子の長女に生まれる。幼い頃からソビエト連邦やアメリカ合衆国などで過ごし,帰国した際は田園調布雙葉中学校などに在学したが,父の仕事の関係で再び渡米。1985年ハーバード大学経済学部を卒業し,翌 1986年に東京大学法学部に学士入学。1987年に中退し,外務省に入省する。外務省では北米局北米第二課に所属し,研修のためイギリスのオックスフォード大学に一時留学した。1993年6月9日,皇太子徳仁と結婚。高度な専門知識をもち,数ヵ国語を操る外交官としてのキャリアをいかした皇室外交が期待された。
男児出産への期待が高まるなか,1999年に流産し,2001年12月1日に長女の愛子内親王を出産。しかし,2004年に雅子と宮内庁との間の軋轢をうかがわせる「人格否定発言」が皇太子よりなされ,さらに適応障害を患っていることが発表され,長い療養生活に入った。2013年頃より復調の兆しをみせ、公務を少しずつ復活させるようになった。明仁の退位に伴い,美智子のあとを継いで,2019年5月1日に皇后となる。
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