木曾節(読み)きそぶし

精選版 日本国語大辞典 「木曾節」の意味・読み・例文・類語

きそ‐ぶし【木曾節】

  1. 〘 名詞 〙 民謡長野県木曾木曾福島町中心に生まれた木曾谷一帯の盆踊唄。別名は「中乗さん」。古くは「御嶽節」を木曾節と言ったが、現在では「中乗さん」をさしていう。

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改訂新版 世界大百科事典 「木曾節」の意味・わかりやすい解説

木曾節 (きそぶし)

長野県木曾地方の盆踊歌。歌詞中の〈御嶽(おんたけ)〉は,木曾川筋を中心に近辺一円の信仰の中心である霊峰。〈なかのりさん〉は,おそらく神と人との〈中〉にたって神の意志を〈宣(の)る〉という,宗教的な役の名称であろう。またこの歌の中でははやしことば的に使われており,昔は《なかのりさん節》とよばれていた。1915年,木曾町の旧木曾福島町で木曾踊の復活をはかり,《なかのりさん節》を元歌に,現在の《木曾節》やその踊りを作った。当時の町長伊藤淳が先頭にたって《木曾節》を宣伝し,その充実,発展につとめた結果,今日の人気を得たといえよう。現在も木曾福島の町では,木曾踊が踊りつづけられている。
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百科事典マイペディア 「木曾節」の意味・わかりやすい解説

木曾節【きそぶし】

長野県の代表的民謡。木曾谷の盆踊歌で,1915年に木曾福島町(現・木曽町)が観光客誘致のため,《なかのりさん節》に《中津甚句》踊をとり入れて盆踊にしたもの。古くは一般に木曾谷で歌われている歌を木曾節といったらしく,明治ごろは現在の〈御岳山節〉が木曾節といわれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木曾節」の意味・わかりやすい解説

木曾節
きそぶし

長野県木曽福島地方で歌われる民謡。時代によって,そう呼ばれる対象が異なるが,現在は「中乗さん」とか「木曾の中乗さん」などと呼ばれているものをいい,明治末期に広く紹介され,全国に知られるようになった。

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