木曾谷(読み)きそだに

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

木曾谷
きそだに

長野県南西部から岐阜県南東部にまたがる,木曾川上流域の谷。歴史的には北方に鳥居峠を隔てて続く奈良井川の谷を含む。東には木曾山脈,西には飛騨山脈がそびえ,川に沿う狭い平地以外はすべて山腹傾斜地で,冬季は谷底の日照時間が短い。全面積のほとんどは森林で,ヒノキ,サワラ,ネズコアスナロコウヤマキの,いわゆる木曾五木の美林がある。近世は中山道が通過し,木曾谷に 11の宿駅が設置され,木曽福島には福島関が設けられた。妻籠奈良井などには宿場景観がよく保存され,また交通の難所であった鳥居峠,木曾桟 (きそのかけはし) ,馬籠峠など歴史的景観も多い。南端には島崎藤村の小説『夜明け前』で知られる馬籠がある。寝覚ノ床などの峡谷美もあり,木曾駒高原や御岳高原は観光保養地化が進んでいる。

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百科事典マイペディアの解説

木曾谷【きそだに】

長野県南西部,飛騨・木曾両山脈の間を流れる木曾川の谷。北の鳥居峠から南の馬籠(まごめ)峠まで長さ約65km。谷が迫り都市の発達はみられないが,中山道木曾街道)が通じ宿場町が発達した。中世は木曾氏の所領,近世は名古屋藩の山村氏が支配。周辺山地はヒノキ,サワラ,アスナロ,コウヤマキ,ネズコ(クロベ)の木曾五木で知られる林産地で,上松(あげまつ)が中心の木材集散地。古くから木曾福島を中心に馬産が盛んであったが,最近は肉牛などの飼育に変わった。国道19号,中央本線が通じる。
→関連項目空木岳木曾福島[町]駒ヶ岳(長野)長野[県]

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世界大百科事典 第2版の解説

きそだに【木曾谷】

長野県南西部にある木曾川上流の谷。地形的には鳥居峠以南~岐阜県境付近までの木曾川に沿う谷をさすが,歴史的には旧中山道の一部である木曾路の経路をさすことが多い。長さは約60kmに及ぶが,谷の南東には木曾山脈(中央アルプス),北西には飛驒山脈(北アルプス)や御嶽(おんたけ)山などがそびえてV字谷をなし,幅は大部分が数百mと狭い。国道19号線(中山道),JR中央本線などの交通路が貫通しており,木曾福島,上松(あげまつ)など主要集落は旧中山道時代の宿場町から発達したものである。

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