木田金次郎(読み)キダ キンジロウ

20世紀日本人名事典 「木田金次郎」の解説

木田 金次郎
キダ キンジロウ

大正・昭和期の洋画家 「生れ出づる悩み」のモデル



生年
明治26(1893)年7月16日

没年
昭和37(1962)年12月15日

出生地
北海道岩内郡岩内御鉾内町

学歴〔年〕
京北中中退

主な受賞名〔年〕
北海道文化賞〔昭和29年〕,北海道新聞文化賞〔昭和32年〕

経歴
17歳のとき一時上京、有島武郎らと交友を持ち、のち北海道で漁夫として一生を過ごす。北海道の自然を対象に近代的性格と同時に水墨画を思わせる画境を作りあげ、いかにも日本人らしい油絵であったが、昭和29年の大火で千六百点の作品が灰となった。有島の「生れ出づる悩み」のモデルとして知られ、没後、その画業は大きく評価され、遺作展も多く開かれる。平成6年著作をまとめた「『生まれ出づる悩み』と私」が出版された。また岩内町木田金次郎美術館が創設された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木田金次郎」の解説

木田金次郎 きだ-きんじろう

1893-1962 大正-昭和時代の洋画家。
明治26年7月16日生まれ。有島武郎と交遊があり,有島の「生れ出(いず)る悩み」の主人公のモデルとなった。郷里の北海道岩内町で画壇と無関係に画業にはげみ,独自の画風をきずいた。昭和37年12月15日死去。69歳。作品に「青い太陽」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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