本田安次(読み)ホンダ ヤスジ

20世紀日本人名事典 「本田安次」の解説

本田 安次
ホンダ ヤスジ

昭和・平成期の芸能研究家 早稲田大学名誉教授。



生年
明治39(1906)年3月18日

没年
平成13(2001)年2月19日

出生地
福島県本宮町

学歴〔年〕
早稲田大学文学部英文科〔昭和4年〕卒

学位〔年〕
文学博士

主な受賞名〔年〕
芸術選奨(昭29年度),紫綬褒章〔昭和42年〕,大隈記念学術褒賞〔昭和48年〕,芸術選奨文部大臣賞(昭49年度)「日本民俗芸能」,勲三等瑞宝章〔昭和51年〕,柳田國男賞(第31回)〔平成4年〕「沖縄祭りと芸能」,伝統文化ポーラ賞(大賞 第11回 平3年度),文化功労者〔平成7年〕

経歴
在学中に沖縄舞踊を見て心打たれ、昭和4年宮城県・石巻中学に英語教師として赴任して東北地方山伏神楽のすばらしさを知る。以後、日本全国、アジアの民俗芸能の研究を続け、24年早稲田大学講師。同演劇博物館嘱託を経て、35年教授、51年定年退職。ライフワークの実証的研究「日本の民俗芸能」(全5巻)で49年度芸術選奨文部大臣賞を受賞、日本の民俗芸能の生き字引として知られた。また文化財保護審議会専門委員として民俗芸能の文化財指定、保存に尽力した。著書は他に「山伏神楽・番楽」「能及狂言考」「沖縄の祭りと芸能」。平成5年から「日本の伝統芸能」(錦正社 20巻)の刊行開始、12年完結させた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「本田安次」の解説

本田安次 ほんだ-やすじ

1906-2001 昭和-平成時代の民俗芸能史学者。
明治39年3月18日生まれ。宮城県石巻中学教諭時代に東北地方の山伏神楽を知る。のち全国調査により民俗芸能の体系的研究をおこなう。昭和35年早大教授。49年「日本の民俗芸能」で芸術選奨。平成7年文化功労者。平成13年2月19日死去。94歳。福島県出身。早大卒。著作に「能及狂言考」「沖縄の祭りと芸能」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「本田安次」の解説

本田 安次 (ほんだ やすじ)

生年月日:1906年3月18日
昭和時代;平成時代の芸能史研究家
2001年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の本田安次の言及

【民俗芸能】より


[分類と種類]
 日本の民俗芸能の種類は多彩である。長年全国を踏査して多くの研究成果をあげた本田安次(1906‐ )は,これを整理して次のような種目分類を行った。 (1)神楽 (a)巫女(みこ)神楽,(b)出雲流神楽,(c)伊勢流神楽,(d)獅子神楽(山伏神楽番楽(ばんがく),太神楽(だいかぐら)),(2)田楽 (a)予祝の田遊(田植踊),(b)御田植神事(田舞・田楽躍),(3)風流(ふりゆう) (a)念仏踊(踊念仏),(b)盆踊,(c)太鼓踊,(d)羯鼓(かつこ)獅子舞,(e)小歌踊,(f)綾踊,(g)つくりもの風流,(h)仮装風流,(i)練り風流,(4)祝福芸 (a)来訪神,(b)千秋万歳(せんずまんざい),(c)語り物(幸若舞(こうわかまい)・題目立(だいもくたて)),(5)外来脈 (a)伎楽・獅子舞,(b)舞楽,(c)延年,(d)二十五菩薩来迎会,(e)鬼舞・仏舞,(f)散楽(さんがく)(猿楽),(g)能・狂言,(h)人形芝居,(i)歌舞伎(《図録日本の芸能》所収)。…

※「本田安次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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