朴の木(読み)ホオノキ

デジタル大辞泉 「朴の木」の意味・読み・例文・類語

ほお‐の‐き〔ほほ‐〕【朴の木/厚朴】

モクレン科の落葉高木。日本特産。山林中に自生し、高さ約20メートル。葉は大形の倒卵形で、枝先に集まってつく。5、6月ごろ、黄白色の大形の花を開き、強い芳香を放つ。花びらはさじ状で6~9枚ある。材は軟らかく、家具下駄利用。葉は食べ物を包むのに用いられた。ほお。ほおがしわ

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精選版 日本国語大辞典 「朴の木」の意味・読み・例文・類語

ほお‐の‐きほほ‥【朴木・厚朴】

  1. 〘 名詞 〙 モクレン科の落葉高木。日本特産で、各地の山地に生え、また、庭木街路樹として栽植される。高さ一五~三〇メートル。葉は有柄、長さ約三〇センチメートル。枝先に輪生状につき、芳香がある。五~六月、径一五センチメートルぐらいの白色の六~九弁花が咲く。花は多数の雄しべ雌しべからなる。果実は長楕円形の松かさ状で長さ約一三センチメートル、赤紫色に熟し赤い種子を散らす。材は刀のさや、版木、建築、器具、楽器、鉛筆などに使う。漢名に厚朴・商州厚朴・浮爛羅勒をあてるが、いずれも中国産の別種の名。ほお。ほおがしわ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「みちのくのくりこまやまのほほの木のまくらはあれど君がた枕」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)五)

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