東京芸術大学大学美術館(読み)とうきょうげいじゅつだいがくだいがくびじゅつかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東京芸術大学大学美術館」の意味・わかりやすい解説

東京芸術大学大学美術館
とうきょうげいじゅつだいがくだいがくびじゅつかん

東京都台東区にある東京芸術大学の付属美術館。1885年文部省に図画取調掛が置かれ,アーネスト・フランシスコフェノロサ狩野芳崖岡倉天心らが,東京美術学校設立の準備として参考資料の収集に着手。1887年の東京美術学校開校後も収集が続けられてきたが,1970年音楽資料を加えて東京芸術大学芸術資料館として独立した。岡田信一郎設計の陳列館 (1929建造) ,金沢庸治設計の正木記念館 (1935建造) ,付属図書館内のギャラリー,平櫛田中記念室からなる。1994年,別館として茨城県取手市に取手館を設置。1998年,組織を拡充して現名称となった。国宝の『絵因果経』『観世音寺資財帳』のほか,『菩薩立像』,狩野芳崖『悲母観音』,高橋由一『鮭』,浅井忠収穫』などの国指定重要文化財あわせて 22点,東京美術学校以来の卒業制作品,歴代教官の作品など,古今東西にわたる参考資料約 4万4400点を所蔵する。

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