東妙寺(読み)とうみようじ

日本歴史地名大系 「東妙寺」の解説

東妙寺
とうみようじ

[現在地名]三田川町大字田手字田手

長崎街道沿いの田手宿たでしゆくのやや北にある。宝珠山と号し真言律宗。東妙寺文書の官宣旨に、

<資料は省略されています>

とあり、東妙寺は弘安年間(一二七八―八八)に、蒙古掃攘の祈願をこめ創建された。この文書の中略部分には東妙寺に隣接する妙法みようほう(現神埼町)の記述がある。

<資料は省略されています>

これによると、妙法寺尼寺で東妙寺より四〇年余り以前すでに建立されていた。この東妙・妙法両寺を住持するために後宇多天皇の信任厚い唯円が下向してきた。唯円は奈良西大さいだい寺中興の祖叡尊の高弟で、俗姓を佐々木五郎時高(あるいは高時)と称し、宇治川の先陣争いで有名な佐々木高綱の弟という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の東妙寺の言及

【三田川[町]】より

…中南部の農業地帯では米作のほか酪農,イチゴ栽培なども行われている。田手(たで)にある真言律宗東妙寺の本尊木造釈迦如来座像および木造聖観音立像は重要文化財。後醍醐天皇の皇子懐良親王直筆の《紙本墨書梵網経》(重要文化財)も蔵する。…

※「東妙寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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