杵屋作十郎(読み)きねや さくじゅうろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杵屋作十郎」の解説

杵屋作十郎(初代) きねや-さくじゅうろう

1728-1799 江戸時代中期-後期の長唄三味線方。
享保(きょうほう)13年生まれ。前名は上村作十郎。杵屋宗家7代喜三郎に師事して杵屋と改姓。宝暦6年立三味線となり,唄方の初代富士田吉次(きちじ)らの相方をつとめ,「吉原雀」などの曲を合作した。以後作十郎の名は作十郎派の家元名として9代をかぞえる。寛政11年5月20日死去。72歳。

杵屋作十郎(2代) きねや-さくじゅうろう

?-? 江戸時代後期の長唄三味線方。
初代杵屋正次郎の門弟。前名は杵屋政太郎。文化11年(1814)2代作十郎を襲名,のち江戸森田座で立三味線となる。大薩摩(おおざつま)節の演奏も得意とした。作品に「今様小松曳」「男帯」「安宅弁慶ほか

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の杵屋作十郎の言及

【娘道成寺】より

…作詞藤本斗文。作曲初世杵屋(きねや)弥十郎,杵屋作十郎。振付初世中村富十郎,市川団五郎。…

【吉原雀】より

…作詞初世桜田治助。作曲初世富士田吉治,初世杵屋作十郎。振付2世西川扇蔵。…

※「杵屋作十郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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