林泰輔(読み)ハヤシ タイスケ

20世紀日本人名事典 「林泰輔」の解説

林 泰輔
ハヤシ タイスケ

明治期の東洋史学者 東京高等師範学校教授



生年
嘉永7年9月26日(1854年)

没年
大正11(1922)年4月7日

出身地
下総国香取郡(現・千葉県)

別名
号=進斎,字=浩卿,名=直巻

学歴〔年〕
東京帝国大学古典講習科〔明治20年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔大正3年〕

主な受賞名〔年〕
帝国学士院恩賜賞〔大正5年〕「周公と其時代」

経歴
明治32年東京高師講師を経て、教授。中国古代史の研究者で、殷墟から出土した甲骨文字研究の先駆者。大正3年「上代漢字の研究」で文学博士となり、5年「周公と其時代」で学士院恩賜賞を受賞。また早くから朝鮮史研究を手がけたことでも知られる。著書に「朝鮮通史」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「林泰輔」の意味・わかりやすい解説

林泰輔
はやしたいすけ

[生]安政1(1854).千葉
[没]1922
漢学者,東洋史学者。 1886年東京大学古典講修科を卒業。 1908年,東京高等師範学校教授。朝鮮史と中国古代史の研究で知られる。主著は『朝鮮史』 (1892) ,『朝鮮近世史』 (1901) ,『朝鮮通史』 (12) ,『上代漢字の研究』 (14) ,『周公と其時代』 (16) ,『亀甲獣骨文字』 (21) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「林泰輔」の解説

林泰輔 はやし-たいすけ

1854-1922 明治-大正時代の歴史学者。
嘉永(かえい)7年9月26日生まれ。東京帝大助教授,東京高師教授などをつとめる。大正5年「周公と其時代」で学士院恩賜賞。大正11年4月7日死去。69歳。下総(しもうさ)香取郡(千葉県)出身。帝国大学卒。名は直養。字(あざな)は浩卿。号は進斎。著作に「朝鮮史」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「林泰輔」の解説

林 泰輔 (はやし たいすけ)

生年月日:1854年9月26日
明治時代の歴史学者
1922年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の林泰輔の言及

【甲骨学】より

…編者の劉鶚はその序文のなかで,甲骨文中にあらわれる祖先名は,殷の人であると推定している。翌04年には,古典・金文研究の大家であった孫詒譲が,《鉄雲蔵亀》の資料をもとにして,《契文挙例》を出版し,解読方法を開拓し,さらに日本の林泰輔によって,甲骨文が殷王室の卜人の書いた記録であることが説かれた。これらの意見をもとに,羅振玉と王国維によって,文字の解読と,甲骨文を使用した歴史研究の基礎がつくられた。…

※「林泰輔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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