染村(読み)そめむら

日本歴史地名大系 「染村」の解説

染村
そめむら

[現在地名]北野中川なかがわ大刀洗たちあらい町中川

筑後川支流の小石原こいしわら川が東端南北に流れ、北部の金操かなくり遊水池で分流した床島とこしま用水南水路本流と守部もるべ水路が集落を貫流する。文禄四年(一五九五)麻生氏に三井郡内「そめむら」の七七一石余など四千六〇〇石が安堵されている(同年一二月一日「麻生氏知行方目録写」麻生文書)。本高は五六一石余(元禄国絵図)。宝永七年(一七一〇)床島堰渠築造の願村二八ヵ村に加わったが、願書提出直前に辞退、のち床島用水路の拡張・整備で受益村となる(筑後川農業水利誌)。「在方諸覚書」では古高六一八石余・役高七〇二石余、別に染村の内とあるのは牛川うしのかわ(現大刀洗町)であろう。


染村
そめむら

[現在地名]浅川町染

蛇行しながら北流するやしろ川西岸の丘陵地帯に位置し、南は滝輪たきわ村。村名の由来は、染物業を行う者が多かったためという(浅川史)。元和八年(一六二二)の浅川村古老覚書(浅川文書)によると、天正元年(一五七三)蘆名方の白川義親の攻撃から浅川城を守った城主浅川次郎左衛門に対し、佐竹義重小貫おぬき大田輪おおたわ・染などを含む一千石余を恩賞として加増したという。


染村
そめむら

[現在地名]大刀洗中川なかがわ北野きたの町中川

筑後川支流の小石原こいしわら川が東端を南北に流れる。北は下川げかわ村に接する。「在方諸覚書」に染村の記載と別に染村の内として古高一〇一石余・役高九八石余とあるのは牛川うしのかわと考えられ、現大刀洗町域に相当する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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