柚比本村遺跡(読み)ゆびほんむらいせき

日本歴史地名大系 「柚比本村遺跡」の解説

柚比本村遺跡
ゆびほんむらいせき

[現在地名]鳥栖市柚比町 本村

脊振せふり山系九千部くせんぶ山南麓から枝状に伸びる丘陵上の先端部に位置する。弥生時代前期末から中期・後期にかけての墳墓竪穴建物および掘立柱建物と祭祀坑からなる遺跡で、平成五・六年度の佐賀県教育委員会の調査で発見された。遺構は竪穴建物一七基・掘立柱建物一三棟・甕棺墓四五基・木棺墓一基・石蓋土坑墓二基、ほか多数の祭祀坑である。遺物は大量の祭祀土器や副葬品として甕棺墓・木棺墓から細形銅剣三本と中細銅剣四本、および青銅製把頭飾二点と石製把頭飾一点、鉄剣一本・ガラス勾玉一点が出土した。ほかに銅槍鉋一点・石剣一本が土坑から出土している。銅剣のうち玉飾朱漆鞘に収められたものがあるが、玉飾朱漆鞘は特異で類例がない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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