梶原堂(読み)かじわらどう

日本歴史地名大系 「梶原堂」の解説

梶原堂
かじわらどう

[現在地名]唐桑町 石浜

唐桑半島の東海岸石浜いしはま丘陵に海に面して建つ。建保五年(一二一七)一〇月二四日鎌倉若宮の別当東光坊景実の創建と伝える(観蹟聞老志)。「唐桑村安永風土記」に載る享保三年(一七一八)の棟札写によると、景実は梶原景時の兄で、治承四年(一一八〇)以来相州鎌倉小林こばやし郷の鶴岡宮の別当であったが、正治元年(一一九九)冬一族の没落にあい、また和田氏・畠山氏らの滅ぶのをみ、世を憂え諸国行脚の身となった。建保五年石浜に小庵を結び、旧恩に報い同族の菩提を弔うため霊廟を建て、先君頼朝と家族の景時・景季の影像を安置した。のち一族の梶原景茂の子大和守景永が景実の所在を尋ねてこの地に至り、景実の猶子となり神職を勤め、以来二〇代、年数五百有余年その子孫が連綿と相継いでいるとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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