20世紀日本人名事典 「森滝市郎」の解説
森滝 市郎
モリタキ イチロウ
昭和・平成期の原水禁運動家,倫理学者 原水爆禁止日本国民会議議長;広島県被団協理事長;広島大学名誉教授。
- 生年
- 明治34(1901)年4月28日
- 没年
- 平成6(1994)年1月25日
- 出生地
- 広島県双三郡君田村
- 学歴〔年〕
- 京都帝国大学文学部哲学科〔昭和5年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 谷本清平和賞(第4回)〔平成3年〕,友の会平和賞
- 経歴
- 昭和6年広島高師教授を経て、広島大学教授。40年定年退官、名誉教授。この間、20年8月6日学徒動員に付き添い中被爆し右目を失って以来、教鞭のかたわら反核運動を行う。29年原水爆禁止広島県協議会事務局長となり、30年8月広島で開催された第1回原水爆禁止世界大会の実現に尽力した。一方、被爆者の組織化と救援活動にも尽力し、31年広島県被爆者団体協議会(被団協)を結成、同年8月日本被団協が結成されるとその代表委員となり、35〜45年理事長を務める。38年原水爆禁止日本国民会議の結成に参加、代表委員となり、平成3年同会議議長に就任。核大国への“説得の旅”6回、核実験のつど抗議する原爆慰霊碑前の座り込みは500回を越える。“被爆者のシンボル”“ヒロシマの語り部”と、贈られた修辞は数多く、力よりも愛をとく。著書に「反核三○年」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報