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核実験 カクジッケン

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デジタル大辞泉の解説

かく‐じっけん【核実験】

原子爆弾水素爆弾などの核兵器の性能や効果を確かめるために行う実験。核爆発実験原子核実験。

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世界大百科事典 第2版の解説

かくじっけん【核実験】

主として核兵器開発のために核爆発を行うこと。1945年7月16日,アメリカニューメキシコ州アラモゴードの砂漠で世界最初の原子爆弾の爆発実験を行って以来,96年6月までに2000回以上の核実験が行われた(表)。74年にインドが行った核実験は平和目的のためのものと発表されたが,現在の段階で軍事目的の核実験と平和目的の核実験を区別することはできない。これらの核実験の目的は,(1)核爆発および核爆発装置の物理学的研究,(2)核兵器の性能の改善,(3)核兵器の効果の調査,(4)新しい型の核兵器の有効性の確認,(5)核兵器の新しい軍事的使用法の実験,(6)貯えられている核兵器の性能の維持の確認,(7)研究所や工場の技術水準と人員の維持,(8)核兵器が安全保管基準に合致していることの試験,(9)他の核兵器国からの脅威の評価,(10)核兵器を使用する戦術および戦略思想の基礎の確立,(11)核兵器システムの開発過程での費用の節減,などであった。

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大辞林 第三版の解説

かくじっけん【核実験】

核分裂や核融合の実験、とりわけ原子爆弾や水素爆弾など核爆発装置を実際に爆発させて、性能・破壊力を確かめる実験。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

核実験
かくじっけん
nuclear weapon tests

核爆発装置を実際に爆発させて性能や効果を試してみること。世界最初の核実験は1945年7月16日、アメリカのアラモゴードの砂漠で行われた。核実験の目的には、新しい核兵器の開発、核爆発の効果の検討、貯蔵核兵器の信頼性の確認、安全管理法の確立、人員や施設の機能の維持などがある。これまでに行われた核実験の約3分の2は、新しい核兵器体系の開発に関するものであったと推定されている。[服部 学]

核実験による被害

1950年代に、アメリカ、旧ソ連、イギリスの3国はおびただしい数の核実験を行った。そのほとんどが大気圏内で行われたために、放射性降下物による被害が生じた。とくに54年3月1日、太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験の際には、150キロメートルも離れた所にいた静岡県焼津(やいづ)の漁船第五福竜丸は、大量の放射性降下物を浴び、23人の乗組員全員が急性放射線障害にかかり、そのうちの1人久保山愛吉が半年後に死亡した。また海洋の汚染によってその後も多数の漁船が汚染し、大量の汚染魚類が検出された。この実験ではロンゲラップ環礁、ウトリック環礁、アイリングナエ環礁の三つの島の住民243人も大量の放射性降下物を浴びている。ビキニ環礁、エニウェトク環礁などのいくつかの島は、現在も放射能汚染で居住禁止となっている。放射性降下物は全世界に広がり、地球全体を汚染するようになった。全世界で核実験禁止の世論が強まり、国連でも54年10月、インドのネルー首相が政治委員会で原水爆実験の休止協定を呼びかけた。55年12月、国連総会は、これもインドの提案による放射能影響調査科学委員会を設置し、この作業は現在も続いている。国連科学委員会では、これまでの核実験で生じた放射線が人類に与える影響を、北半球の場合、天然放射線の数%と推定している。[服部 学]

部分的核実験禁止条約

アメリカ、旧ソ連、イギリスの3国は、63年8月、部分的核実験禁止条約、略して部分核停条約(PTBT)に調印し、大気圏内、水中、宇宙空間での核実験は禁止された。ただし地下での核実験は、違反の検証が困難であるという理由で禁止されず、抜け穴として残された。また60年代になって核実験を始めたフランスと中国はこの条約に加わらなかった。部分核停条約までに、アメリカは293回、旧ソ連は164回、イギリスは23回、フランスは8回、合計488回の核実験を行った。部分核停条約によって、大気圏内の放射能の増加は抑えられたが、核爆発の回数や威力にはなんの制限効果もなかった。核実験競争は主として地下爆発で続けられ、97年末までに、総計でアメリカは1030回、ロシア(旧ソ連時代に行われた実験を含む)は751回、イギリスは45回、フランスは210回、中国は45回、インドが1回の核実験を、さらに98年5月にインドが24年ぶりに5回、それに対抗する形で新しくパキスタンが5回の地下核実験を行い、合計2000回以上となった。地下核実験の技術も進み、71年11月にはアメリカはアムチトカ島で5メガトンの核実験を行っている。[服部 学]

包括的核実験禁止条約

1974年7月、米ソ頂上会談で制限付き核実験禁止条約が調印され、両国は150キロトン以上の地下核実験を行わず、また実験は特定の実験場のみで行うことを約束した。この条約は発効せず、両国の行う核実験にはほとんどなんの制約にもならなかった。また76年5月には、普通、平和目的核爆発条約とよばれている条約も調印され、これも上限を150キロトンに制限したが、この条約も発効しなかった。150キロトンというのは広島原爆の10倍以上という高い数値である。
 1996年9月、国連総会で包括的核実験禁止条約が採択され、核爆発を伴う核実験は行われないことになった。しかし、インドなど条約の発効に必要ないくつかの国は反対の意見を表明しており、また米ロは臨界前核実験(未臨界核実験)で、核爆発を伴わない核実験を行っている。98年5月のインド、パキスタン両国の核実験により、条約は有名無実化の危機にたたされている。加えて、2006年10月には北朝鮮が地下核実験を行ったと発表。アメリカの調査では、実験があったとみられる地域から微量ながら放射能も検出されており、国連安全保障理事会は北朝鮮に対し全会一致で国連憲章第7章に基づく制裁を定めた決議を採択した。[服部 学]

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世界大百科事典内の核実験の言及

【環境放射線】より

…すべての人間が程度の差こそあれ環境放射線に被曝(ひばく)しており,その被曝の個人管理は医療被曝や職業被曝に比し困難である。環境放射線はその線源に関して,自然放射線natural radiation,ならびに核実験,原子力発電所等核燃料サイクルおよびその他雑線源からの人工放射線artificial radiationがある。また,被曝様式と関連して,線源が人体外にある体外放射線と,放射性物質を体内に取り込むことによる体内放射線とがある。…

【原子力】より

…今日広く用いられている溶媒抽出法による本格的再処理設備は1944年12月よりハンフォードで運転に入った。核燃料再処理
[平和利用への応用]
 濃縮ウランまたはプルトニウムから核兵器を製造する技術は,1945年2月ころからニューメキシコ州ロス・アラモスで研究され,7月16日にはネバダ州の砂漠で最初の核実験を行い,8月6日広島へのウラン爆弾,同9日長崎へのプルトニウム爆弾の投下となった。 戦後になっても東西冷戦が深刻化するにともない,核軍備は拡張・拡散した。…

【誘発地震】より

…ダムの貯水,深井戸への大量の水の注入,地下核実験など人間の行為が引金となって発生する地震。地殻の構造や応力などが地震が起こりうる状態に近くなっているとき,これら人為的作用がその発生を促進するため起こるものと考えられる。…

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