椋の木(読み)ムクノキ

デジタル大辞泉 「椋の木」の意味・読み・例文・類語

むく‐の‐き【×椋の木/×樸の樹】

アサ科の落葉高木。山地に生え、高さ約20メートル。葉は卵形で、縁にぎざぎざがある。5月ごろ、淡緑色雄花雌花とが群がり咲く。実は球形で黒く熟し、食べられる。関東以南に分布。材は器具などに、ざらざらする葉は物を磨くのに用いる。むくえのき。むく。

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精選版 日本国語大辞典 「椋の木」の意味・読み・例文・類語

むく‐の‐き【椋木・樸樹】

  1. 〘 名詞 〙 ニレ科の落葉高木。本州の関東以西・四国・九州の山地に生え、高さ二〇メートルに達する。全体に短い剛毛を密布樹皮灰褐色。葉は楕円形または卵形で縁に鋭い鋸歯(きょし)があり、長さ四~八センチメートル。春、ごく小さな黄緑色の単性花が群がって咲く。果実は卵球形で大豆大。黒く熟し甘味があり生食される。葉は表面がざらつくので物をみがくのに用いる。材は床柱、野球バット、薪炭材などに使われる。漢名は糙葉樹で、樸樹慣用名。むく。むくえのき。おむく。
    1. [初出の実例]「牟久木(ムクのき)の実と赤土とを取りて」(出典古事記(712)上)

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