椒庭(読み)しょうてい

精選版 日本国語大辞典 「椒庭」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ていセウ‥【椒庭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国の漢代に、皇后宮殿の壁に山椒(さんしょう)の実を塗り込めて、室を暖め悪気を除いたところから ) 皇后の宮殿。後宮椒房。また、皇后の異称
    1. [初出の実例]「比者、赤雀戻止椒庭」(出典続日本紀‐延暦四年(785)六月辛巳)
    2. 「竹苑椒庭(セウテイ)の備(そな)へ、誠に王業再興の運、福祚長久の基(もとひ)」(出典:太平記(14C後)一)
    3. [その他の文献]〔鮑照‐代昇天行〕

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普及版 字通 「椒庭」の読み・字形・画数・意味

【椒庭】しよう(せう)てい

後宮。〔宋書、后妃伝論〕元嘉より以(やうやく)し。椒千門あり。粧怪、變(へんげん)窮まり無し。

字通「椒」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の椒庭の言及

【皇后】より

…《令義解》は皇后に〈天皇之嫡妻〉と注しているが,のちには天皇と配偶関係のない皇后が置かれたこともある。長秋宮,秋の宮,椒房(しようぼう),椒庭(しようてい)などは皇后の別称である。
[資格]
 令制によると,皇后は内親王から選定するとあるが,聖武天皇が藤原不比等の女安宿媛(あすかべひめ)(光明皇后)を皇后に立てて以来,内親王以外からも皇后に立てる例が開かれた。…

※「椒庭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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