樗谿神社(読み)おうちだにじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「樗谿神社」の意味・読み・例文・類語

おうちだに‐じんじゃあふちだに‥【樗谿神社】

  1. 鳥取市上町にある神社。旧県社。徳川家康、池田忠継・忠雄・光仲・慶徳をまつる。慶安三年(一六五〇)創祀。

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日本歴史地名大系 「樗谿神社」の解説

樗谿神社
おうちだにじんじや

[現在地名]鳥取市上町

うえ町の樗谷の谷奥にある。同谷は江戸時代には大日おおひ谷・王寺おうじ谷・王子おうじ谷といい、御宮おみや谷とも称された(「鳥府志」など)祭神は徳川家康、池田忠継・同忠雄・同光仲・同慶徳。旧県社。江戸時代には東照宮・東照大権現と称され、単に御宮ともよばれた(同書など)。社格は藩内最高に位置付けられていた。慶安二年(一六四九)池田光仲は曾祖父徳川家康の廟社東照宮を領内に勧請することを幕府に願出て許され、翌年大日谷に社殿が建設されて日光東照宮の分霊が勧請された。社地は当初栗谷くりたにに予定されて寺の移転等が行われたが、同所は狭小であるとして結局「地広ク谷奥深ク、山聳ヘ物静カナル」大日谷に決定した(因幡民談記)。廟社完成は慶安三年四月で、同一七日家老・着座家など上級家臣一四名から計二〇基の石灯籠が奉納され、随身門より石段の下に至る参道左右に建てられた。また本社左右の石灯籠は光仲の子新五郎(のち池田綱清)、石の手水鉢は荒尾成利、唐銅の花瓶が荒尾嵩就から献上された(因府年表)。同年九月一二日神体が因幡国に入り、同一六日遷宮行列と光仲らの社参が行われ、翌一七日に祭祀が執行された(「東照宮遷宮之記」大雲院文書)

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