楮村(読み)こうずむら

日本歴史地名大系 「楮村」の解説

楮村
こうずむら

[現在地名]上平村楮

成出なるで村の北、北流する庄川右岸の段丘台地に位置し、東は山地川向いは飛騨国小白川こじらかわ(現岐阜県白川村)西赤尾町にしあかおまち村。成出村とは一村のように氏神・道場を一つにする。当地から西赤尾町村へ架かる庄川の籠渡しは、五ヶ山籠渡覚(「十村宅左衛門覚書」寿川区有文書)によると総長四六間、内二〇間は両詰巻止間数、二六間は籠通用間数、藤切人足・籠綱打立引渡人足は九〇人ほど、内一五人ほどは成出村、七五人ほどは楮村。籠場岩壁に現在も残る意味不明の墨書は渡場で村人が度々妖怪に悩まされたので、修験者が祈願をこめて書いたものと伝える。


楮村
こうぞむら

[現在地名]勝田町楮

梶並かじなみ川上流沿いの梶並中谷かじなみなかだに村のうち真殿まどのの西、山間に立地する。正保・天保両郷帳に高付される梶並西谷かじなみにしだに村に属し、ほかは小坂おさか村・皆木みなぎ(現奈義町)。「東作誌」などでは三ヵ村とも庄屋を置く独立村扱い。以下梶並西谷村としては正保郷帳に田二一三石余・畑一五三石余とある。元禄一〇年(一六九七)の美作国郡村高辻帳では改出高四七石余・開高一八石余、村位は下。美作国郡村高并戸数里程事(武家聞伝記)によると延宝(一六七三―八一)頃と考えられる戸数三二。元禄二年の鉄砲改帳(弓斎叢書)では用心鉄砲二・猟師鉄砲七。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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