標準予算(読み)ひょうじゅんよさん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「標準予算」の意味・わかりやすい解説

標準予算
ひょうじゅんよさん

正式の予算ではないが、予算編成事務の効率化を図るために、毎年の決まりきった経費についてあらかじめ財務省(旧大蔵省)の主計局で決めておく基準額のことである。この基準額は、いちおう前年度の予算に基づいて、あらかじめ増減調整のつく項目については、その調整を加えて作成する。現代の予算規模は、絶対的にはもちろん、国内総生産(GDP)などに対して相対的にもきわめて膨大なものとなっており、その毎年の編成作業もまた多くの時間と作業を要する。そこで、できるだけよけいな作業を省き、能率的な予算編成をするためのさまざまのくふうがなされているが、標準予算の作成もその一つである。

[林 正寿]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「標準予算」の意味・わかりやすい解説

標準予算
ひょうじゅんよさん

予算の編成に着手する前提として,財務省が前年度の予算を基礎に経常的事務費について作成する予算の標準額。 1955年度から始められた制度。前年度の予算を基礎に,翌年度には不要となる経費および当然減額しなければならない経費は削除し,当然増額しなければならない経費は加えて算出する。概算要求前にこれら予算は各省庁と合意に達しているため予算折衝対象とはならない。

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