滴定や検量線作製のために用いる濃度の正確に知られている溶液。標準溶液ともいう。純物質の一定量を一定体積の溶媒に溶かすだけで標準液になるものと、およその濃度の溶液をつくったのちに、他の標準液でその濃度を正確に測定して標準液になるものとがある。後者の操作を標定standardizationという。標定に使用する標準液は一定の条件をもつ標準試薬から調製する。JIS(ジス)(日本工業規格)では、容量分析用標準溶液として、塩化ナトリウム、無水炭酸ナトリウム、銅などを含む10種を規定している。標準液は保存中に、容器への溶質の吸着、容器成分の溶出、水分の蒸発や吸収、光による分解などによってその濃度が変化するので、使用に際してはなるべく使用直前に標定されたものを用いる。濃度を表すのには規定度が広く用いられ、この濃度で表した標準液を規定液normal solutionといい、モル濃度で表した標準液をモル液(モル溶液)molar solutionということもある。実用的な分析においては滴定濃度も使われることが多い。
[高田健夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
濃度の正確に知られた溶液.正確にはかりとった純物質を溶媒に溶かしたままで標準液が得られる場合と,およその濃度の溶液をつくり,これを標定して標準液とする場合がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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