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残山剰水 ザンザンジョウスイ

デジタル大辞泉の解説

ざんざん‐じょうすい【残山剰水】

戦乱のあとに残された山水。
山水画の一様式。自然の一角を小さく描き、画面に大きな余白を残して詩的情趣を表すもの。南宋馬遠一派に始まる。馬一角(ばいっかく)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

残山剰水【ざんざんじょうすい】

中国,南宋の院体画山水を評した語で,自然の一角を描いて暗示的な空間を大きくとった構図上の特色をいう。北宋の大観的な山水画に対立する。馬遠ら馬派によって多く描かれ,形式化した。

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世界大百科事典 第2版の解説

ざんざんじょうすい【残山剰水 cán shān shèng shuǐ】

中国において,詩語としては,そこなわれて残っている山水,亡国の山水を言うが,画評語としては,馬遠,夏珪による完成期の南宋院体山水画のいわゆる〈辺角の景〉を指す。彼らの山水画は,〈一角〉〈半辺〉とも評されるごとく,大自然の一角を切り取り対角線構図法を用いて画面に布置するものだが,これを国土の北半を失った南渡偏安の政治的局面になぞらえ,その画風を貶評(へんぴよう)したもの。【嶋田 英誠】

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大辞林 第三版の解説

ざんざんじょうすい【残山剰水】

〔山や川を残して描く意〕
全景を描ききらず、その一部分だけを描くことにより、かえって自然の広大な景観を描出する山水画の構図法。南宋の馬遠一派により完成。馬一角ばいつかく

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