殷富(読み)インプ

デジタル大辞泉 「殷富」の意味・読み・例文・類語

いん‐ぷ【×殷富】

[名・形動]《「殷」は盛んの意》栄えて豊かなこと。また、そのさま。
貿易を業として、―を極め」〈竜渓経国美談
「下は貧にして上は―なる時節と云う可し」〈福沢文明論之概略

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精選版 日本国語大辞典 「殷富」の意味・読み・例文・類語

いん‐ぷ【殷富】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )( 「殷」は、さかんの意 ) 富み栄えること。豊かなこと。
    1. [初出の実例]「仍点殷富百姓才堪弓馬、毎其当番、専習武芸」(出典:続日本紀‐宝亀一一年(780)三月辛巳)
    2. 「此柔弱の人々殷富を増し、盛大なる朝廷の上に趨走するに至りても」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一)
    3. [その他の文献]〔淮南子‐人間訓〕

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普及版 字通 「殷富」の読み・字形・画数・意味

【殷富】いんぷ

富み栄える。〔詩、風、定之方中、序〕徙(うつ)りて楚丘に居る。始めて市をて、宮室を營み、其の時制を得たり。百姓之れを(よろこ)び、國家殷富なり。

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