精選版 日本国語大辞典 「殺人鬼」の意味・読み・例文・類語 さつじん‐き【殺人鬼】 〘 名詞 〙 平気で殺人をする、鬼のような人間。[初出の実例]「恐るべき殺人鬼はこの二人の巨人に対してまた挑戦してゐるのである」(出典:殺人鬼(1931)〈浜尾四郎〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「殺人鬼」の意味・わかりやすい解説 殺人鬼さつじんき 浜尾四郎の長編推理小説。1936年(昭和11)発表。製紙会社社長あてに届いた脅迫状に端を発し、やがて社長宅で連続殺人事件が発生、母親、長男、女中、末娘、父親が次々に殺される。事件の真相を解明すべく、父親と長女からそれぞれ依頼を受けていた2人の私立探偵の推理合戦を軸にして、家系の秘密にまつわる人間関係の悲劇が描かれている。バン・ダインの『グリーン家殺人事件』を下敷きにして書かれた作品で、論理の展開にやや生硬なきらいは指摘されるが、構成には重量感があり、戦前の日本では数少ない本格長編の力作。[厚木 淳]『『殺人鬼』(春陽文庫)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例