母畑温泉(読み)ぼばたおんせん

日本歴史地名大系 「母畑温泉」の解説

母畑温泉
ぼばたおんせん

[現在地名]石川町母畑・湯郷渡

ほぼ南流する北須きたす川流域の母畑・湯郷渡ゆごうとに散在する鉱泉泉質ラジウム泉泉温は摂氏一五―二六度で、加熱して利用されリウマチ打撲傷などに効能がある。北からかみノ湯・中ノ湯・下ノ湯に分れ、平成四年(一九九二)現在六軒の旅館がある。上ノ湯についての伝説によると、前九年の役のときに源義家がこの地で苦戦し、母衣と旗を捨てたために「母衣旗」という地名が生じ、のちに転訛して母畑となったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「母畑温泉」の意味・わかりやすい解説

母畑温泉
ぼばたおんせん

福島県中通り南部、石川郡石川町にある温泉。北須川(きたすがわ)の谷に沿う。泉質はラジウム含有量の高い弱アルカリ性硫黄(いおう)泉。伝説では源義家(よしいえ)が愛馬を治癒させたというが、明治初年に開湯した湯治場的な雰囲気の温泉。南部の片倉温泉、猫啼(ねこなき)温泉、塩ノ沢温泉とともに母畑・石川温泉郷をなしている。JR水郡(すいぐん)線磐城石川駅下車。

原田 榮]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「母畑温泉」の意味・わかりやすい解説

母畑温泉
ぼばたおんせん

福島県南東部,石川町の阿武隈高地西麓,北須川沿いにある温泉。泉質は単純泉,放射能泉。泉温は 50~55℃。湯量は少いが神経痛,リウマチに特効のある療養温泉地。上ノ湯,下ノ湯に分れ,湯治客が多い。

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