水蝋の樹(読み)イボタノキ

デジタル大辞泉 「水蝋の樹」の意味・読み・例文・類語

いぼた‐の‐き【水蝋の樹】

モクセイ科の半落葉低木。山野に自生し、高さ約2メートル。枝は灰白色。葉は長楕円形対生初夏白色漏斗状小花を密につける。実は黒紫色で楕円形。樹皮イボタロウムシが寄生する。材は堅く、器具の柄などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「水蝋の樹」の意味・読み・例文・類語

いぼた‐の‐き【水蝋樹・疣取木】

  1. 〘 名詞 〙 モクセイ科の半落葉低木。各地の山野に生える。高さ一・五~二メートル。枝は灰白色で新枝には細毛がある。葉は対生し、長さ二~五センチメートルの楕円形。初夏、筒状で先の四裂した白い小さな花が総状に小枝の先に密集して咲く。実は直径六ミリメートルほどの楕円形で紫黒色に熟す。枝に寄生するイボタロウムシの分泌する蝋(ろう)蝋燭原料、つや出し剤、医薬品などに用いられる。また、材はきめが細かく楊枝(ようじ)などを作る。いぼとり。
    1. [初出の実例]「畑の境は卯木いぼたの木の類よし」(出典:地方落穂集(1763)七)

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